トコジラミに殺虫剤は効かない?おすすめの殺虫剤はある?
1970年代には殺虫剤の効果でほとんど駆逐されましたが、2000年代に入ってからアメリカで再び被害が増加し、2010年代からは日本でも再び見られるようになりました。その原因として挙げられるのが、薬剤耐性を持つスーパートコジラミの存在です。これにより、殺虫剤だけでは駆除が難しくなり、特に成虫と卵を同時に駆除するのは非常に困難になっています。
トコジラミに効かない殺虫剤の種類とは
トコジラミはかつて、市販のピレスロイド系殺虫剤で効果的に駆除できました。しかし、近年、薬剤耐性を持つ「スーパートコジラミ」が登場し、状況が一変しました。これらのトコジラミは、ピレスロイド系の殺虫剤に対して非常に高い耐性を持っており、市販されている殺虫スプレーや燻煙剤では効果が薄く、駆除が困難になっています。
スーパートコジラミは遺伝子の変異によって薬剤に対する耐性を持つため、従来の薬剤では繁殖を抑制することができません。アメリカなどではすでに大繁殖しており、日本でも注意が必要な状況となっています。
トコジラミの卵と駆除の難しさ
トコジラミの駆除で最も困難なのは卵の処理です。トコジラミの卵は非常に小さく、約1ミリほどの大きさで無色透明のため、肉眼で確認することができません。布団やカーペット、家具の隙間などに産みつけられた卵を見つけることは非常に難しく、卵が残っている限り繁殖サイクルが断ち切れません。
また、ジクロルボス(DDVP)成分を含む薬剤でも卵には効果がないため、薬剤による完全な駆除は困難です。このため、卵を駆除するためには薬剤以外の方法が必要となります。
トコジラミの卵の駆除について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
トコジラミの卵の発見方法や駆除方法
トコジラミに効く成分を使った殺虫剤とは
これまでトコジラミの駆除にはピレスロイド系の殺虫剤が使われてきました。ピレスロイド系の成分は害虫の神経を侵し、高い即効性を持っていますが、スーパートコジラミには効果が薄いため、現在では他の選択肢が求められています。では、トコジラミを駆除するためには、どのような殺虫剤を選べばよいのでしょうか?
スーパートコジラミには、ピレスロイド系の殺虫剤が効かないため、次に有効な殺虫剤としては、有機リン系やカーバメート系の成分が含まれている製品が挙げられます。これらの成分は異なるメカニズムで神経伝達を阻害し、スーパートコジラミに対して効果を発揮します。
有機リン系やカーバメート系の製品は医薬品扱いであり、薬局や専門店で購入する必要があります。これらはピレスロイド系に耐性を持つトコジラミに対しても高い効果が期待できます。
ただし、これらの薬剤は正しい使用方法や量を守らなければ期待通りの効果は得られず、かえって逆効果になる危険性もあります。
トコジラミの駆除は専門業者へ
スーパートコジラミの駆除は、自己処理が非常に難しいといえます。トコジラミは繁殖スピードが非常に早く、1匹の雌は一生のうちに約200個の卵を産み、幼虫は1~3ヶ月で成虫に成長します。そのため、繁殖サイクルが続けば被害は広がる一方です。
市販の薬剤で駆除が難しい場合、専門の害虫駆除業者に依頼することをお勧めします。業者は、トコジラミの繁殖場所を特定し、薬剤や物理的な方法を駆使して迅速に駆除を行います。早期に専門家に依頼することで、被害の拡大を防ぎ、最小限に抑えることができます。
まとめ
トコジラミには市販のピレスロイド系殺虫剤が効かないことが明らかになっています。スーパートコジラミの登場により、薬剤耐性を持つ個体が広がり、これまでの駆除方法では十分に対応できません。卵の駆除には薬剤以外の方法が必要であり、バキューム処理や高熱処理が効果的です。
もし駆除が難しいと感じた場合は、早期に専門の駆除業者に依頼することをお勧めします。スーパートコジラミの駆除には迅速な対応が必要であり、専門家の力を借りることで確実な駆除が可能になります。
トコジラミ駆除について詳しくはこちら
Request Documents
【JBEA】トコジラミ駆除協会の
資料はこちら
トコジラミ駆除認定士や協会の活動に興味をお持ちの方へ、
資料をお送りいたします。ご希望の方は、フォームに必要事項を
ご入力の上、お申し込みください。
